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2005年12月 5日 (月)

会話力2

いじめられたら、いじめることで気持ちのバランスをとろうとする。「他人から言われていやなことはいうな」「されていやなことはするな」というが、どうやったらその気持ちを抑えることができるのだろう。

それは自分の存在を認めてくれる周囲の目かもしれない。しかし、それは成績がよくてほめられることではない。スポーツ万能で評価されることでもない。成績が悪くても、スポーツができなくても、「アンタがいてくれて、大助かりだよ!」と認められることだと思う。

自分は何もできないけど、そこにいるだけで何か世の中の役に立っているんだという、肯定的な気持ちが、キレる気持ちを抑えることができる。そして押さえる気持ちを持っている自分を好きになる。我慢できる自分を自分でほめてあげたくなる。素直になれる。人のいうことが聞けるようになる。

それがまた最大の防御にもなる。自信をもっていれば、いじめられてもあまり傷つかない。気にならない。そんな子どもたちを増やすには、どんな小さなことでも、「わぁ~、助かる~」と言ってくれる人が増えることだと思う。社会は助け合うために生きているのだから。

それでもいじめられたらやはりストレスがたまる。そのストレスをうまく表現できないと我慢する気持ちも弱くなる。もし、その気持ちをことばで表現できたら、それを聞いてもらえる友達がいたら、何かホッとするだろう。だから、ことばを持つこと(表現力)はとても大事なことだ。

ことばを持つにはどうしたらよいだろう。ことばは何より自然体験から育まれると思う。歩く、視る、聴く、触る、嗅ぐ、味わう。五感をフル動員して、感覚が磨かれる。感受性が豊かになれば想像力が働く。感動を誰かに伝えたくなる。ことばがいっぱい欲しくなる。そしてことばを獲得しようとする。本を読むことが楽しくなる。

情報があふれ、刺激の多すぎるなかでは、自分の身を守ろうとして感覚を閉ざしてしまうという。テレビ、ゲーム、爆音、クスリ・・・。話しかけても単語でしか応えられない。ものごとを順序立てて考えることができない。我慢することができない。自分を押さえることができない。会話ができないということになる。そんな現実がいろんなところで広がっている。地域を考えながら、そんな現実がよぎってしまう。

「オマエがいて、ほんと助かるわ」「おい、ちょっと散歩に出てみないか」と、つれあいにでもいってみよう。相手にされないか。

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