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2007年5月12日 (土)

本庄石仏

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国富町田尻地区にある松森山の岸壁に石仏が刻み込まれている。高さ6メートル、肩幅1.6メートルと県内でも最大級の磨崖仏である。その端麗な姿から薬師如来像といわれており、右手を上げた施無畏印は民の恐れを去らせ、無病息災を念じている形だと伝えられている。
以前は数体の石仏があったと記録されているが、柔らかい岩質のため摩耗が激しく、現在はこの薬師如来像と日羅上人像の2体しか確認できなかった。途中に不動明王と観音像の2体が相対して刻み込まれた巨岩が山門代わりにあり(像は風化して不明)、不動明王の持つ剣先には生首がささっていたと説明板には記されていた。

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しかし、私の興味は日羅上人像であった。その石像は椎の巨木の空洞に安置され、というより、刻み込まれた岩石を巻き込むように根が張っており、それが胞衣(えな)と胎児に見えたからである。石と樹木の組み合わせは、いわゆる「宿神」の姿ではないか。古層の神であり、中沢新一のいう「胎生学的思考」の形である。その空洞はヴァギナに見えないこともない。前には歴代の僧侶の墓石が、「荒神」を見守るように並んでいた。

今年の春、都市部に異動したが、4年間通勤した路沿いの近くにこんな貴重な石仏があることを迂闊ながら知らなかった。普段はほとんど訪れる人もないのであろう。深閑とした林の一角に石仏は佇んでいた。

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